発達支援ナビゲーター

発達の凸凹がある子の「良いところ」を見つけるには?強みを育む家庭での関わり方

Tags: 発達特性, 家庭での関わり方, ポジティブ子育て, 強み, 自己肯定感

お子さんの発達に「凸凹がある」と診断されたとき、戸惑いや不安を感じることは自然なことです。今後のこと、どうすれば良いのか、様々な情報の中で混乱することもあるかもしれません。このサイト「発達支援ナビゲーター」は、お子さんの発達支援について適切な情報を見つけ、家庭での関わり方を考える一助となることを目指しています。

この記事では、診断を受けて一歩を踏み出すにあたり、お子さんの「良いところ」や「強み」に目を向けることの大切さと、それを家庭で育むための具体的な関わり方についてお伝えします。

診断は「悪いところ」探しではありません

発達の「凸凹」とは、特定の分野の発達がゆっくりであったり、苦手なことがある一方で、別の分野では年齢相応あるいはそれ以上に発達していたり、得意なことがある状態を指します。診断は、お子さんの発達特性を理解し、その特性に合わせたサポートや関わり方を考えていくための始まりに過ぎません。

診断を受けたことで、つい苦手なことや難しい点ばかりに目が行きがちになるかもしれません。しかし、お子さんには苦手なことと同じくらい、たくさんの良いところや得意なことが必ずあります。診断は、お子さんの全てを否定するものではなく、むしろお子さん独自の個性や可能性を理解するための大切な手がかりなのです。

なぜ「良いところ」に目を向けることが大切なのでしょうか

お子さんの良いところや強みに目を向けることには、いくつかの重要な意味があります。

お子さんの「良いところ」や「強み」を見つけるには?

日々の生活の中で、お子さんの良いところや強みを見つけるための具体的な視点をご紹介します。

  1. 観察する視点を変える:

    • 「できないこと」を探すのではなく、「どんな時に楽しそうか」「何に集中しているか」「どんなことができるようになったか」という視点で観察してみてください。
    • 当たり前だと思っているお子さんの行動の中に、隠れた良いところがあるかもしれません。「毎日自分で着替えようとしている」「指示されなくても靴を揃える」など、小さなことでも構いません。
    • 他の子と比べるのではなく、過去のお子さん自身と比べて、できるようになったこと、得意になったことを見つけます。
  2. 具体的な行動や様子を記録する:

    • 「今日は〇〇(具体的な行動)ができた」「〇〇(具体的な興味)について、楽しそうに△△していた」のように、具体的なエピソードとしてメモを取ると良いでしょう。
    • 写真や動画で記録することも、後で見返した時に新たな発見があったり、お子さん自身が良い体験を思い出したりするきっかけになります。
  3. 「スモールステップ」での成長を肯定する:

    • 大きな変化だけでなく、小さな一歩一歩の成長に目を向け、肯定的な言葉をかけてください。
    • 例えば、「靴下を最後まで自分で履けたね」「おもちゃを一つ元の場所に戻せたね」など、具体的な行動を褒めることが効果的です。結果だけでなく、そこに至るまでの努力やプロセスも評価することが大切です。
  4. 興味や関心に注目する:

    • お子さんが何に強い興味を示すか、どんな活動に時間を忘れて没頭するかを観察します。特定のキャラクター、乗り物、動物、形、色など、どんなことでも構いません。
    • その興味を深めるためのサポートを考えることは、お子さんの強みを育む重要なステップになります。

家庭で「良いところ」や「強み」を育む関わり方

見つけたお子さんの良いところや強みを、家庭でさらに伸ばしていくための具体的な関わり方をご紹介します。

焦らず、お子さんのペースで

お子さんの発達の「凸凹」と向き合い、良いところや強みを見つけて育んでいく道のりは、時に試行錯誤が必要です。すぐに変化が見られなくても、焦る必要はありません。

大切なのは、親御さんがお子さんの可能性を信じ、日々の成長に目を向け続けることです。そして、親御さんご自身が一人で抱え込まず、周りのサポート(専門機関、家族、友人など)を借りながら進んでいくことです。

お子さんの良いところや強みに目を向けることは、お子さん自身が自信を持って生きていくための大切な土台となります。診断をネガティブなものと捉えすぎず、お子さんの個性や可能性をより深く理解する機会として、ぜひポジティブな視点を取り入れてみてください。

このサイト「発達支援ナビゲーター」は、お子さんの発達支援に関する様々な情報を提供し、親御さんの歩みをサポートしたいと考えています。この記事が、お子さんの素晴らしい「良いところ」に気づき、育んでいくための一助となれば幸いです。